歯列矯正

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矯正歯科治療の失敗しないために!歯列矯正の成功を失敗分けた3つのポイントを知っておこう

歯科矯正の広告で「目立たない」「早く終わる」など魅力的な文句が並んでいて思わず飛びつきたくなりますが、その一方で矯正治療で失敗するケースもなかにはあるようです。失敗と成功の明暗を分けるポイントは一体何なのでしょうか?

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矯正歯科治療の失敗と成功を分けた3つのポイント

矯正歯科治療、どんな失敗があるの?

歯並びは見た目だけでなく、口の中や体全体の健康にも影響を与えます。審美歯科が一般的になり、最近は大人になってからでも矯正治療を受ける人が増えてきました。雑誌やインターネットなどでも大人の歯科矯正に関する広告をよく目にしますよね。

「歯並びがキレイになって思いきり笑えるようになった」と歯科矯正に成功した声も多いのですが、残念なことに失敗してしまう場合もあります。

歯列矯正の失敗として、私の友人の場合こんな事がありました

【歯列矯正:失敗ケース】忙しい生活でだんだん面倒になってきて

【歯列矯正:失敗ケース】だんだん面倒になってきて

B実は美容マニア。肌にも髪もケアは抜かりなし!でも少し出てる前歯が以前からコンプレックスだったようで、歯列矯正を始めました。

キッカケは電車の吊革広告で見た「大人の矯正」の文字。マウスピース矯正なら目立たないし、付けてるだけでいいなら簡単だな、と、マウスピース矯正を取り扱っている近所の歯医者さんに飛び込みで受診しました。料金と簡単な説明を受け、もうその日に型を取ったという彼女。トントン拍子に進んでやる気満々でした。

ところが彼女、最初はしっかり歯医者さんに通っていましたが、あれこれ忙しいことを理由に受診するのは3ヶ月に1回くらいのペースに…

「矯正進んでる?」と聞いてみると「マウスピースって付け外し出来るから、外すと次に付けるの忘れるんだよね~」なんて言ってました。半年たっても1年たってもなかなか終わらない彼女の矯正治療。そのうち歯医者さんに行きにくくなったそうで受診すらしなくなって…あれから3年が経とうとしてます。結果あれだけお金をかけた歯並びも変わらないまま。

B子のような失敗例はまれではなく、長く続く治療途中でやめちゃう人って結構いるんです。他にも歯列矯正を始めてから「思ってた結果と違う!これは失敗した?」という声がありました。

  • 仕上がりが思い描いていたイメージと違った
  • 歯がうまくかみ合わなくなった
  • 顎が痛くなってきた
  • 肩こりや体の不調が出てきた
  • 金額が思っていたよりかかった
  • 治療期間が長くなってなかなか終わらない
  • 治療が終わった後だんだんと歯並びがくずれてきた

失敗ばかりで不安になりますが、もちろんそんなことばかりではありません。実際に歯列矯正を問題なく終えたA子の場合はこうでした。

【歯列矯正:成功ケース】計画通りにコツコツ継続

1年後に控えた結婚式に向けて「マウスピース矯正」をしていた32歳A子。
元々は友達が通っていた歯列矯正専門医の先生はとても説明も丁寧で、「どんな治療をしてどういう風に歯が動いて最終的にはどんな歯並びを目指すのか」「費用はどれくらいかかるのか」などとても分かりやすく時間をかけて説明してくれたそうです。

念のため他の歯科医院にも相談に行ってみましたが、結局友人に紹介してもらった先生にお願いすることに。その先生の下で指示通り2週間に1回チェックのために受診を続けました。

きちんと継続して装着したマウスピースのおかげで半年くらいでほぼ目標の歯並びに。しかし先生からの指示で結婚式まで欠かさずリテーナー(※後戻りを防ぐ装置)を入れました。式から2年、今でもA子はその時のままの歯並びを維持出来ています。


A子の場合は結婚式に合わせてとゴールを決めて始めたものでした。それまでに間に合うのかという不安に対して、先生はとてもわかりやすく説明してくれたのでしっかり納得できたと話していました。細かい疑問にもちゃんと答えてくれるので綺麗になろうという気持ちが維持できたと言っていました。それに比べて最初こそA子よりB実はやる気は満々でしたが、よくわからないままその日に型取りまで進んじゃって、勢いみたいな感じですよね。

それにA子はちゃんと定期的に受診してチェックを受けて、後半は固定のためのリテーナーをこれでもか、というくらい長くつけていました。それに比べてB実は受診どころか装置すら入れなくなって…これでは当然成功するはずないんです。

成功と失敗の明暗を分けるポイントはコレ!

1.歯医者選び

一番大事なのはこれでしょう。矯正治療とは虫歯などの治療のような悪い所を治す治療とは違って「新しいかみあわせを作る」治療です。

そのためには歯科医師の技術、知識、センスがとても重要になってきます。治療を始めるにあたって、複数の歯科医院に相談してよく考えて決めましょう。

矯正歯科認定医・専門医であるか?

矯正治療は知識の少ない歯科医師でもできるシステムになっており、そのような歯科医師にあたると失敗する可能性が高いです。「矯正歯科認定医」「矯正歯科専門医」かどうかをまず確認しましょう。

広告でよくある「安い」「はやい」「目立たない」などの文句に安易に飛びつくのは危険です。未熟な歯科医師による治療で「出っ歯」になってしまったり、口元にシワができてしまったり、神経がダメになったり、かめなくなったり、顎が痛くなったり・・など様々なトラブルが出てくることがあります。

話をよく聞いてくれるか?

歯列矯正の失敗の大きな原因の一つとして、医師と患者さんのコミュニケーション不足があります。仕上がりのイメージ、期間、金額など納得いくまで説明してくれる医師を選びましょう。

治療方針や考え方が納得いくか?

よい矯正歯科医は、きちんとした診断を元に治療方針を決めていきます。ろくな検査もなしに治療を始めようとする歯科医師は危険です。

2.歯科医の指示に従う

これは患者さん側の問題です。たびたびキャンセルをしたり、禁止されている食べ物を食べたり、器具が外れてもずっとそのままにしておいたりすると歯がきちんと動きません。そうすると期間が延びたり、金額が余計にかかることになります。

3.リテーナーをきちんとつける

リテーナーとは、矯正治療完了後につける後戻り防止の装置のことです。保定装置ともいいます。これは取り外し式で、眠っている間などに毎日、通常2~3年間つけなければなりません。

歯は、動かした後に元の位置に戻ろうとする性質がある為、これをつけていなければせっかく並べた歯並びがみるみる崩れてしまいます。実はこれで歯並びを崩してしまう人が結構います。

矯正治療の成功は、きちんとした矯正歯科医選びから

矯正治療は、期間も費用も掛かる治療。だからこそ、先生と治療を受ける患者さんがお互いにちゃんと理解して納得したうえで始めなければ続かない治療だといえます。
また先生にお任せではなく「自分は目標を達成するんだ!」っていう意思を貫く気持ちと、それをサポートしてくれる矯正歯科医院とタッグを組むことが最も重要です。

矯正治療は、高額で期間もかかり根気のいる治療です。

いっぽう、矯正に関する知識があまりなく、十分な見通しも立てずに魅力的な最新の治療を勧める歯科医師がいるのも現実です。

矯正治療は一度始めたら簡単に引き返すことができません。失敗して全ての努力が水の泡・・にならないように、まずはきちんとした歯科医師選びをしましょう。

この記事を書いた人

おかあさん

おかあさん

歯科医院勤務。お口のエキスパート。しっかりものだけどちょっとおっちょこちょいなアラフィフ女子。口癖は「あらあら。どうしたの?」。医院でのあだ名は「おかあさん」。

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