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そもそも副鼻腔炎とは
結論から言うと、右上の歯の痛みと感じていた原因は「副鼻腔炎」によるものでした。副鼻腔炎とは鼻腔と通じている空洞(副鼻腔)が炎症を起こした状態です。副鼻腔は鼻の周囲にあり、鼻の脇からおでこの部分にかけて4つ左右対称にあるのですが、そのうちの一つである上顎洞とよばれる副鼻腔が炎症を起こすと、歯痛を起こすことがあるのだそうです。
副鼻腔炎の原因と症状
副鼻腔炎の原因
- 鼻から来る副鼻腔炎
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副鼻腔炎の主な原因は風邪やインフルエンザなどのウイルス感染や細菌感染、アレルギー性鼻炎などです。健康な時は副鼻腔の内部の分泌物や異物、細菌などは自然孔とよばれる穴から鼻へ排出されています。
しかし、風邪やインフルエンザにかかったり、アレルギーで副鼻腔の粘膜が炎症を起こして腫れると、自然孔が塞がってしまい、副鼻腔に粘液が溜まったままになります。そしてその部分に細菌の感染がおこると粘液が膿となり、中の圧が高まって痛みを引き起こします。この状態を急性副鼻腔炎といいます。
そして風邪をしょっちゅうひいたり、アレルギー性鼻炎が繰り返し起こることによって、なかなか治らず慢性化してしまうこともあるのだそうです。ちなみにこの、膿が慢性化した状態が慢性副鼻腔炎、ちまたでは「蓄膿症」とよばれています。
- 歯から来る副鼻腔炎(歯性上顎洞炎)
歯が原因で副鼻腔炎が起こることもあります。放置された虫歯、重症の歯周病、抜歯したところからの細菌感染によって副鼻腔にばい菌が入ってしまう場合です。
副鼻腔炎の症状
副鼻腔の症状には次のようなものがあります。
- 黄色や緑色の鼻水
- 鼻づまり
- 鼻水が喉のほうに流れる(後鼻漏)
- 頭痛
- 頭を下げたりジャンプすると響く
- 臭いがわかりづらい
- ほほ骨の痛み
- 目の奥の痛み
- 上の奥歯の痛み
- 歯が浮いた感じ・かむと違和感
- 口臭
副鼻腔炎の治療法
鼻から来る副鼻腔炎の場合
急性副鼻腔炎の場合は、とにかく副鼻腔に溜まっている膿を出すことに重点を置きます。蒸気を吸入したり、蒸しタオルを鼻の上に当てたり、温かい飲み物を飲むことで、膿が排出されやすくなります。耳鼻科的な治療では、点鼻薬や抗生物質による治療が行われます。
慢性副鼻腔炎では抗生物質を長期間服用したり、副鼻腔内を洗浄したり、手術が行われることもあります。
歯から来る副鼻腔炎の場合
歯が原因になっている場合は、歯科と耳鼻科両方の治療が必要です。原因歯の治療(根の治療や抜歯など)、抗生物質による治療、上顎洞の洗浄などが行われます。
副鼻腔炎で歯が痛くなるについてのまとめ
私の場合、抗生物質を数日飲んだらすっかり症状が治まりました。副鼻腔と歯の歯根の位置がとても近い人は、副鼻腔炎で上の奥歯が痛く感じることはよくあるそうです。中にはとても強い痛みが出る場合もあって、歯には異常がないのにもかかわらず、神経を取られてしまったりすることもあるとか・・。風邪をひいた時や、花粉症で鼻炎がある時に上の奥歯が痛いときは虫歯でなく副鼻腔炎が原因かもしれませんので、皆さんもぜひ注意してみてください。