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歯のウソ・ホント

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インプラントってMRIが撮れないってほんと?

歯科のインプラントは「歯を失った場所に人工の歯根を埋める最新の治療」。しかし、まだ日本では保険でできないということもあり、それほど一般的にはなっていないようです。それゆえ、私たち一般の人にとってはまだまだ未知なインプラント。いろんな噂もあるようですが今回はそれらの噂についてウソホントを検証してみました。

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インプラントってMRIが撮れないってほんと?

画像:Pixabay

インプラントにまつわるウソホント

インプラントを入れているとMRIが撮れないってホント?
撮れないということはありませんが注意が必要な場合があります。
現在行われているインプラントはチタン、またはチタン合金でできており、その場合はMRIに影響を及ぼすことはないと言われています。
ただ、インプラントを立ててその上に義歯を装着しているような場合、インプラントの上に磁石が装着されていることがあります。そのようなケースでは磁石によってMRIの画像が乱れてしまう場合があるため、事前に歯科医師に確認したほうが良いでしょう。
鼻炎の人はインプラントを受けられないってホント?
受けられないケースもあります。
下のあごにインプラントを行うケースでは特に問題になりません。しかし、上の奥歯の場所に打つ場合で骨に厚みがない場合、インプラントを打つとその上部に存在している副鼻腔にインプラントが突き抜けてしまう危険性があります。そんな場合にインプラントを行う手立てとして、サイナスリフトやソケットリフトと呼ばれる、副鼻腔の底の粘膜を持ち上げて骨を作ってからインプラントを立てる方法があります。ただし、この方法は慢性副鼻腔炎(いわゆる蓄膿症)やアレルギー性鼻炎のある人にはできないことがあります。
ヘビースモーカーはインプラントを受けられないってホント?
これはホントです。
厳密にはヘビースモーカーの人でも受けることは可能ですが、喫煙している人はインプラントが早くダメになってしまうことがわかっています。そのため、通常は禁煙してから受けることを勧められます。
インプラントは一生持つってホント?
これはウソです。
インプラントは一度入れると一生持つ、と思っている人がいますが、天然の歯と同じようにきちんと手入れをしてメインテナンスを定期的に行わなければ、インプラント周囲炎を起こしてだめになってしまいます。また、かみ合わせの状態などもきちんと管理していかなければインプラントが折れてしまったり、かぶせ物がこわれてしまうこともあります。
インプラントを入れてトラブルが起きても他の歯医者では対処してもらえないってホント?
ホントの場合が多いです。
インプラント治療には5年間、10年間などの保証期間というものがあります。ただ、「インプラント治療を受けた歯科医院で定期的にメインテナンスを受けた場合」という条件つきであることがほとんどで、他院で治療を受けてしまうと保証から外れてしまうのです。
また、インプラントメーカーも様々で、転院先の歯科医院が同じメーカーのインプラントを取り扱っているとは限りませんし、そもそもインプラントを行っていない歯科医院も多かったり、他院で行ったインプラントをむやみにいじりたくない、ということも多いようです。
このような理由で、引越しや転勤などの可能性があって継続して治療が受けられなくなりそうな場合には、インプラント治療を受けることに慎重になったほうがよいでしょう。

まとめ

広告やインターネットのホームページなどでは、インプラントは「まるで自分の歯が蘇る」「95%の成功率」・・というように良い点ばかり強調されがちですが、完璧な治療などやっぱりないようですね。良いうたい文句ばかりに踊らされず、自分である程度の正しい予備知識を身につけておくことも大事ですね。

この記事を書いた人

ぐぐるちゃん

ぐぐるちゃん

なんでも調べないと気がすまないアラサー女子。雑学大好き。いろんなことをよく知っているし、すぐに調べてくれる、歩くWikipedia。男性からも女性からも頼りにされるしっかり者。元歯周病(現在除菌済み)

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