口内炎

歯・口の病気

更新日:

本当は怖い!口内炎からわかる病気

できてしまうととっても厄介な口内炎。なかなか治らない口内炎は要注意!本当は怖い口内炎について調べてみました。

このエントリーをはてなブックマークに追加
本当は怖い!口内炎からわかる病気

画像:Pixabay

口内炎とはただ単に「口の中にできた炎症」という意味で、はっきりとした定義はありません。誰もが一度はかかったことのある白くて痛い口内炎はアフタ性口内炎と呼ばれています。

そのほかにも、カビが原因で起こるもの、ウイルスが原因で起こるもの、また全身の病気が原因で起こっているものなどがあり、口内炎だからと言って軽く考えてほうっておくと危険なものもあるんです。

こんな口内炎には要注意!

ほうっておくとダメな口内炎には次のような特徴があるようです。

  • 2週間以上口内炎が治らない
  • 口内炎の数が異常に多い
  • 繰り返し同じところにできる
  • 大きさが1cm以上あっていつもより大きい
  • 熱や倦怠感など口内炎以外の症状がある
  • 口内炎と水ぶくれが同時にできている
  • 形や色がいつもと違う

ひとつでもこれらの特徴に当てはまるものがあれば要注意!!
なるべく早めに、耳鼻咽頭科、歯科、口腔外科、内科、皮膚科などを受診したほうがよいそうですよ。

本当は怖い!要注意な口内炎の原因と特徴

ベーチェット病

原因不明の自己免疫疾患の一つです。

ベーチェット病は、ほぼ100%の確率で口腔内粘膜にアフタ(口内炎)性潰瘍を生じ、陰部(男性では陰茎から陰嚢、女性では外陰部から膣内)にも潰瘍が出現します。

引用:帝京大学医学部内科学講座 リウマチ・膠原病グループ/研究室

病気のはじめの症状として、口の中全体に直径1cm程度の大きな口内炎が繰り返しできて痛みを伴います。口の中以外にも目の症状(失明することも)、皮膚の炎症なども現れます。

尋常性天疱瘡(じんじょうせいてんぽうそう)

重度の自己免疫疾患で中年以降に多くみられる稀な病気です。

自身の組織を守るべき自己免疫系のバランスが崩れ、自分の組織を攻撃してしまう自己免疫疾患です。

引用:東京医科大学 口腔外科学分野

さまざまな大きさの痛みがない水ぶくれが、口の中や皮膚、性器などの粘膜に大量にできます。水ぶくれは破れやすく、ただれてしまい、痛みを出します。重症な場合、重度のやけどと同じくらい危険と言われており、きちんと治療しないと命の危険があります。

白血病

白血病は初期に口内炎ができ始めることが多いと言われています。

免疫力が落ちるために、繰り返し口内炎ができたり、治りにくくなります。しかし、他の症状として、ずっと疲れがとれない、微熱が続く、鼻血がしょっちゅう出る、あざが体のあちこちに出る・・なども出てきます。

糖尿病

糖尿病の初期に、口の中が乾燥したり、ピリピリする口内炎ができることが多いようです。

口が乾いたり、免疫力が落ちることで口内炎にもかかりやすくなると言われています。傷の治りも悪くなるので、口内炎ができるとなかなか治りにくくなります。

口腔ガン

口の中に口内炎ができてずっと何週間たっても治らない場合、またその口内炎が痛くない場合は、口腔ガンの疑いがあります。

舌・歯肉・頬粘膜(ほっぺた)・顎骨(上あごと下あご)などには様々な種類の癌が発生します。一般的な口腔癌の特徴は硬結(しこり)を伴う潰瘍(えぐれたような粘膜)や腫瘤(盛りあがった組織)です。

引用:東京大学医学部付属病院 顎口腔外科・歯科矯正歯科

そのほかに出る症状としては、舌などがしびれる、かみづらい感じがする、首のリンパ節がずっと腫れている、などがあります。

舌癌

舌癌は口の中の癌の約半数を占め、口の中の癌の中では最も頻度が高いものになります。
舌癌と口内炎との見分け方についてこちらの記事「口内炎じゃなかった!怖い舌癌と口内炎の違いと見分け方」にまとめました。
気になる方は合わせて読んでみてください。

2週間以上たっても口内炎が治らなければ病院へ!

2週間以上たっても口内炎が治る気配がない、数が多すぎる、あまりにもしょっちゅうできるなどの場合、上にあげた病気のサインである可能性があります。自己判断で口内炎の薬を塗ったり、怖いからといって様子を見ず、早期発見早期対応、早めに病院に行きましょうね。

口内炎が治らないとき病院の何科を受診すればよいの?

口内炎が治らないときには、耳鼻咽頭科、歯科、口腔外科、内科、皮膚科を受診しましょう。

ただし、医院によっては口内炎の治療を行っていない場合もありますので、事前に病院に連絡をし症状を説明して、検査や治療が可能かを聞いてみたほうがいいそうです。お近くのかかりつけの病院で対処できない場合には大きな病院に紹介状を書いてくれますので、口内炎が治らなくて「他の病気かも!?」と思ったらまずは相談したほうが安心ですよね。

まとめ

口内炎はそう深刻に考えなくても自然に治ってしまうことが多いです。

いちいち神経質になる必要はなさそうですが、口内炎の様子が「いつもと明らかに違う」場合には早めに病院で診てもらうことが大切です。
口の中は内臓の病気と違って、自分でもよく見えることから異変に自分でも気がつきやすいですよね。

早めに対処することで病気が悪化する前に治療を受けることができるのです。また、口内炎が繰り返し再発する「再発性アフタ」という心配がいらない場合も多いので、怖がらずに病院で診てもらいましょうね。この記事を書いていて私も怖くなったので、口内炎がなかなか治らないときには薬で様子を見るだけでなく、ちゃんと病院に行こう!と思っています。

この記事を書いた人

ビーバー

ビーバー

歯のコンプレックスは「出っ歯(上顎前突)」なアラサー女子。歯周病になったことをきっかけに手磨きをやめて電動歯ブラシ派に。現在ソニッケアーとドルツを使い分ける自称歯磨きオタク。

合わせて読みたい

この記事に関連するタグ