子どもの歯のお悩み

虫歯

更新日:

歯医者が怖い!歯科恐怖症を克服する方法

歯科恐怖症という言葉もあるくらい歯医者が怖い人って多いんです。歯科衛生士としては子供から大人までに広がる歯科恐怖症を何とか克服してもらいたいなぁと思いながら診療に当たる毎日。どうにかして歯科恐怖症を克服する方法はないものか、調べてみました。

このエントリーをはてなブックマークに追加
歯医者が怖い!歯科恐怖症を克服する方法

画像:pixabay

歯科医院で勤務している私たち歯科衛生士の間では、時々カルテの隅にメモ書きのようにしるしを付けることがあります。私のクリニックでは『N』という字を入れるのですが、これはNervous(神経質、怖がり)の略なんです。つまり「この患者さんは歯医者が怖い人だから注意して対応するように」という目印なんですね。

歯医者が怖くなった理由

それにしても、こういう人たちはどうして歯医者が怖くなってしまったのでしょう。初めから怖いという人はいないのではないでしょうか。その理由は、何かのトラウマや情報が影響していることが多いようです。酷い人は動悸がしたり吐き気がしたり震えたりと、全身にいろいろな症状が出てしまうこともあるほどです。

歯科治療の不快な経験によるもの

  • 以前受けた治療がすごく痛かった
  • 先生がとにかく怖かった
  • 口の中の状態や歯磨きなどを馬鹿にされた
  • 歯を削る機械の音や振動が苦手

外から与えられた不快な情報によるもの

  • 知り合いが痛い思いをした話を聞いた
  • 歯科治療の悪い話や失敗例を聞いて不安になった

ただ、これは歯医者が怖い人でなくても一つくらいは経験したことがあるはずです。ではなぜ歯科恐怖症の人だけが過敏になってしまうのでしょう。それはその人の性格や持って生まれた資質によるもの。つまり根っからの不安症や怖がりの人、周囲に流されやすい人などはこのような不安を抱きやすいといえますね。

克服するための第一歩

でも虫歯や歯周病は治療しなければ治りません。そこでなんとか歯医者が怖いという気持ちを克服する必要があります。ではどうしたらいいでしょう。

まず大切なのは歯医者さん選び。
カウンセリングに力を入れていてじっくり話を聞いてくれるところなら緊張を緩めることができます。
いきなり治療を始めると不安は増すばかり。心の準備と気持ちの余裕を持てる雰囲気って大事ですよね。治療も簡単なものから始めて少しずつ慣れながら進めてもらうといいでしょう。また、ヒーリングやリラックス系の音楽もいいですよ。中にはリラックスアロマを焚いているクリニックもあるようです。

さらに、歯科恐怖症に対応しているクリニックもあります。
例えば音が静かな器具を使ったり、麻酔に表面麻酔を使って痛みを最小限にしているところ、数は少ないですが笑気ガスというリラックスガスを使った治療を行うところもあります。

低濃度の笑気ガス(亜酸化窒素)を、酸素と一緒に専用のマスクで鼻から吸入する方法です。効果が現れますと、眠気に似た感覚になりますが、歯科医が指示していることはわかります。意識がなくなることなく、リラックスして歯科治療を受けることができます。

引用:日本歯科大学新潟病院

笑気ガスが利用出来るかどうかはHPなどに記載しているところもありますから近くを調べるか問い合わせてみるといいでしょう。

虫歯が出来る前に早め健診を受けましょう

歯医者が怖い人は、世の中に五万といます。でもその中でも特に怖がりの人は、虫歯があっても歯医者に行くことをためらっているうちに虫歯が進行してしまうケースが少なくありません。そうなると治療も大変になって回数も増えるという悪循環になりがちです。

もし歯医者が怖いなら、虫歯ができる前に健診に行きましょう。痛みもなく少ない回数で終わるため負担も少ないですよ。それでも治療が必要ならば、歯科恐怖症に対応している歯医者さんを探して自分に合う歯科医院を見つけるのが一番いい方法といえます。

この記事を書いた人

おかあさん

おかあさん

歯科医院勤務。お口のエキスパート。しっかりものだけどちょっとおっちょこちょいなアラフィフ女子。口癖は「あらあら。どうしたの?」。医院でのあだ名は「おかあさん」。

合わせて読みたい

この記事に関連するタグ